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zoom RSS 『邪馬台三国志』古代史の常識と通説を疑え85〈海幸彦と山幸彦の争い〉3

<<   作成日時 : 2014/12/08 06:58   >>

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Dその後、火火出見は宮崎平野の開拓に力を尽くした結果、秋には稲が豊かに実った。それに反して、海幸彦の田は日照りや洪水に見舞われ通しで、僅かの収穫しかなかった。海幸彦は困り果てた末に、火火出見の収穫を横取りしようと何度も襲って来た。だがその都度、ワニ兵や応援に駆けつけた海神兵・吾田隼人らにこっぴどく叩かれた。打つ術のなくなった海幸彦は、火火出見に頭を下げて謝る他はなかった。
「私はこれから先、夜も昼も火火出見の宮殿を守って仕えるから許してくれ」
『古事記』、「僕(あ)は、今より後は、汝命(いましみこと)の昼夜の守護(まもり)人となりて仕え奉らむ」
E暫くすると、豊玉姫が火火出見に使いを寄こして、
「私はあなたの児を身ごもり、早や臨月を迎えました。天神につながる御子をこっそり産み育ててはならぬと知って、あなたの許に参ることにしました」
と伝えるなり、船に乗って青島に向かってきた。姫は鵜戸まで来ると急に産気づいたため、供の者が船を岸に寄せて産屋をつくりにかかった。鵜の羽で屋根を葺いている最中に、姫の出産が始まった。火火出見が鵜戸にかけつけると、姫はこう懇願するばかりだった。
「女は他家に嫁入りしても、郷の習慣で児を産むものです。だから、私もこれに倣って天神の御子を産もうと思います。どうか、私の出産するところをご覧にならないで下さい」
火火出見はこの言葉を不審に思ったあまり、産屋の中をそっと覗いてみた。すると、豊玉姫が出産する時の様子は、ワニ族の風習そのままだった。火火出見は豊玉姫が邪馬台国に忠義立てするワニ族の姫と知って、直ぐさま鵜戸を立ち去った。姫の方も、
「私は船であなたの許に通うつもりでしたのに、ワニ族と知られて残念です。これでお別れします」
と言うや、生まれたばかりのウ草葺不合(うがやふきあえず)を残したまま、海神宮に引き返した。その後、姫は夫ののぞき見を恨みはしたが、皇子を養育するという名目で義妹の玉依姫を青島に送ってきた。

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