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zoom RSS 『邪馬台三国志』古代史の常識と通説を疑え117〈吉備と出雲の征伐〉1

<<   作成日時 : 2015/01/14 06:41   >>

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‥‥吉備津彦・日本武→吉備平定
吉備津彦・讃岐の猿王・雉ケ谷の豪族・犬島の犬飼氏→四国平定
日本武・武甕雷・吉備津彦→出雲征伐
@磐余彦は周防灘の沿岸や島々を次々に落として安芸宮島に上陸すると、その北部に仮宮した。そこから安芸一円の攻略に取りかかったが、兵が不足して作戦が思うようにはかどらなかった。そうした折に、人質代わりの新羅王子が騎馬隊数千を連れてやってきた。王船には、貢物として数々の財宝が積み込まれていた。
磐余彦はこれを惜しげも無くばら撒いて敵の帰順を誘う一方、刃向かう者には矢の雨を降らせた。すると、敵中では寝返りや亡逃が相次ぎ、同志討ちが始まった。彼はこの賊徒を片っ端から平らげると、府中に仮宮を進めた。その宮は埃(えの)宮とも多祁里(たけり)宮とも呼ばれた。
磐余彦はそこにじっくり腰を落ち着けて采配し、数年後に漸く安芸一円を制圧することができた。次に、出雲を押えるべきか、吉備をきり取るべきかと迷ったが、結果は次のところに落ち着いた。
一、吉備に対しては、吉備津彦兄弟を偵察がてら先発させ、然る後に総大将日本武の本軍を送る。
一、出雲に対しては、日神や高皇産霊にならって使者を送り、根気よく国譲りを説得する。
A二八〇年代末、吉備津彦兄弟は精鋭部隊と共に吉備へ向かった。迎え撃つ側の伊予大三島や吉備児島では、彦狭嶋配下の小千水軍が一船足りとも通さぬ覚悟で待ち構えていた。総社平野でも、温羅(うら)なる大男が鬼城山(総社市)の石垣砦に立てこもっていた。彼は百済の王子だったと噂されている。
ところで、吉備津彦兄弟が誉れある先陣を賜ったには、それなりの理由があった。かつて、この兄弟が彦狭嶋の直臣として大山祇族やその配下に指図していた頃、小千族に対して吉備児島の守備を任せていたし、播磨三国の国境を定める際も小千族を連れ回したことだ。一方、東征軍にも坊津出身の小千水軍が数多いたことで、敵方の説得には吉備津彦兄弟が打ってつけと見なされたのだ。
B吉備津彦は同士討ちを避けたがる双方に裏取引をさせてみた。すると、敵方の小千族は所領安堵と引き換えに、東征軍の大三島海域通過に目をつぶり、さらに児島の開け渡しにも応じてきた。当時の児島は、瀬戸内海に浮かぶ島だった。
彼はそこから海の彼方の温羅軍を偵察しては自分なりの作戦を描きつつ、本軍到着を今か今かと待っていた。
彼は自分の作戦に酔いしほれたのか、それとも功名心に駆られたのか、本軍の到着を待たずに小千軍ともども敵の砦に押し寄せた。吉備津彦が攻めあぐねていた将にそのとき、日本武の本軍・住吉軍が大挙して駆けつけてきた。数千に膨れ上がった寄せ手が敵の数倍もの矢を一斉に放つと、さしもの温羅軍も数を減らした。
C温羅軍は砦の陥落が間近に迫ると、闇に紛れて船で足守川を逃げ下った。吉備津彦はこれを見越して、川下一帯に兵を伏せていた。温羅軍は逃げきったと安堵して川岸に降り立ったところで、この伏兵に襲われた。辺りはたちどころに屍の散乱する修羅場と化し、付近の小川は血で真っ赤に染まった。
☆この戦場跡は赤浜(総社市)、小川は血吸川と呼ばれる。この時の様子は、語り草となっている。
「温羅は鯉に化けて足守川を降り、吉備津彦は鵜の姿となって鯉を追いかけ、ついには喰い殺した。温羅はさらし首にされても執念深く唸り続けた。その亡霊は吉備津彦の夢に現れて告げた。
『吉備津神社の釜の下に埋めてくれれば、唸りによって吉凶を占ってやろう』と。
言われる通りに、彼の愛した阿曽(総社)の女に釜の火を焚かせると、唸り声は止んだ」という。
吉備津神社(吉備中山)では、この占いが現在も続いている。
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